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人にも環境にも自分にも優しくいきる。それがフィアットカルチャーです。

フィアットについてより深く知りたくなったら クルマ専門の古書店「ロンバルディ」

東京・南青山の古書店「ロンバルディ」は、和・洋のさまざまな自動車雑誌やカタログを取り揃えている。ちょっぴり古いフィアット車やブランドのヘリテージに興味が湧いた時などに、なにかと頼りになりそうなお店だ。

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店主の古戸さんの愛車である、1970年「フィアット 500L」をカスタムした「フランシス ロンバルディ マイカー」の模型。実車同様、1/24スケールの「フィアット 500」のプラモデルをベースに、そっくりに仕上げられている。

地下鉄表参道駅から徒歩数分、表通りから中に入った南青山の閑静な住宅街。外壁にタイルが貼られた1970年代風の小ぶりな建物の1Fに、“自動車趣味の店 ロンバルディ”というサインボードが掲げられている。店内に足を踏み入れれば、わずかな通路スペースを残して、床から天井まで自動車関連の書籍と雑誌のバックナンバー、カタログ類がびっしりと並べられている。ここはクルマ専門の古書店なのである。

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面積にして6、7坪と思われる店内にはクルマ関連の書籍と雑誌がびっしり。在庫はおよそ3000冊という。

店主の古戸学(ふると がく)さんによれば、オープンは10年ほど前。ロンバルディという店名は、彼の愛車に由来する。1947年から73年までイタリアに存在した、フランシス ロンバルディという小カロッツェリアが、「ヌォーバ チンクェチェント」(2代目フィアット 500 チンクエチェント)をベースに仕立てた「マイカー」というモデルを、長年にわたって愛用しているのだ。

「ロンバルディはアバルトのような走り系ではなく、どちらかというとオシャレ系。マイカーは『500』にフロントグリルを付けて、内装をちょっと替えただけなんです」
そう語る古戸さんは、「マイカー」の前にも「ヌォーバ 500」に乗っていた。アニメ『ルパン三世』で存在を知って以来、小ささとスタイリングに魅かれていたが、17、8年前にたまたま個人売買でレストア済の出物を見つけ、購入したのだという。

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「フランシス ロンバルディ マイカー」の模型は、セミプロのモデラーでもある、行きつけのショップのメカニック氏が作ってくれた。実車のエンジンフードも、このような2分割式に改造してあるという。

「エンジンもチューニング済という触れ込みで、けっこう走るなあと思っていたんですが、1年ほどでエンジンが壊れちゃいました。それ以来、ずっとお世話になっているショップで診てもらったところ、『中身はほぼノーマルですね』と言われて(笑)」

それで本格的なチューンを決意。エンジンを700ccまでスープアップ。ブレーキを4輪ディスク化し、トランスミッションはレース用の6段ノンシンクロに交換した。そうして楽しんでいるうちに、今度はボディがボロボロになったので、ショップが輸入した「マイカー」の車体に、パワートレインをはじめ手を入れた部分をそっくり移植したのだった。

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店主の古戸 学さん。抱えているのは「フィアット&アバルト124スパイダー&クーペ」。車種概要からモータースポーツ活動までを網羅したハードカバーの単行本。価格は4500円(以下、表示価格はすべて税込)。

「それから15年。ずっと青空駐車なので、またボディがサビサビになっちゃいました。そろそろレストアを考えないと……」
そんな「ヌォーバ 500」のエンスージアストである古戸さんが営むロンバルディ。店内におよそ3000冊という在庫のうち、和書が6〜7割で、残りが洋書。99%が古書で、仕入れは買い取りが多いという。

「新刊ならば選んで仕入れられるけど、買い取りはそうはいきません。話があった時点で、売るのが難しそうな場合はお断りしますが、いざ買い取りに出向いた先で、これはいる、これはいらないと選り好みはできないので。仕入れてから売り方を考える感じですね」

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『カーグラフィック』1963年5月号。「2300」のロードテストや初代「ムルティプラ」の紹介をはじめ、フィアット特集に50ページ以上割かれている。1ページ切り取りありということで、価格は1000円とリーズナブル。

書棚には、書籍は生産国&メイク別、雑誌バックナンバーはタイトル別に整然と並べられている。書籍は1960〜70年代のモデルに関するものが多く、雑誌では”『カーグラフィック』と『カーマガジン』が充実している。双方とも創刊当初から近年のものまで揃っており、フィアット車が掲載されているバックナンバーを探す際には心強いだろう。

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フィアットのカタログ。1980-90年代の国内版カタログが中心で、価格は500円から1000円といったところ。

それらの在庫はネットショッピングもできるが、もしかしたら、読者諸兄のお住まいの近くで買えるかもしれない。そろそろ朝晩には秋の気配を感じるようになってきたが、春と秋にはクラシックカーイベントが集中する。この時期、古戸さんはほぼ毎週末、各地で開かれるイベントに出店するためワンボックスバンを駆る。関東近郊はもちろん、北陸や東北、関西方面まで足を運ぶこともある。

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フィアットやアバルト関連の書籍やムック。右端に見える「アバルト ガイド」(日本語翻訳版)は、探しているマニアも少なくないであろう絶版本。価格は1万8000円。

「最遠記録は鹿児島。土日で大分とハシゴして、疲れ果てました(苦笑)。でも店に座ってるだけじゃ売れないから、こっちから出向かないと」
イベント出店情報は、ロンバルディのウェブサイトに告知される。またイベント出店の際は、店舗のほうは臨時休業となるため、店を訪れる際は事前にサイトでご確認いただきたい。

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ロンバルディ
東京都港区南青山3-15-2-1F
TEL:03-5785-3371
14:00-20:00
定休日:不定休(イベント出店で臨時休業あり)

取材・文 沼田亨
写真 大沼寛行