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南部鉄器カラーポット 使うほどに愛着が増すプロダクト

ヨーロッパや北米で感度の高い人たちに人気のあるmade in Japanのティーポット。盛岡の伝統工芸品である南部鉄器に現代のエッセンスを加えた、ヘリテイジ×モダンの理想的な融合です。今回は、伝統的かつ目新しいこのティーポットと、その楽しみ方に注目したいと思います。

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緑茶を日常的に飲む日本は、ヨーロッパでも「お茶の国」として認識されています。茶道をすべての人が心得ているわけではありませんが、お茶自体はとても身近な飲み物として生活に根付いています。そう、お茶=古くから続く日本の伝統のひとつといえるのです。今回は、ヘリテイジとモダンが融合したモデルを送り出しているFIATらしい視点から、日本の伝統的な文化にモダンな新風を吹かせてくれる、ENCHAN-THÉ JAPON(アンシャンテ・ジャポン)の南部鉄器カラーポットをご紹介します。

欧州で人気の「南部鉄器カラーポット」!

約400年の歴史を誇る盛岡の伝統工芸品・南部鉄器。陶器や磁器に比べて格段に割れにくく保温性も高いという特長はもちろん、鋳肌だけが持つ独特の質感や風合いが醸し出す素朴な温かみも魅力的です。

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色も模様も種類豊富なアンシャンテ・ジャポンのカラーポット。カモミールの小さな花を全体に施した「CAMOMILLE」はとくに人気があります。手前のCAMOMILLE No.5 白(7,600円)はティーカップ4〜5杯分、奥のCAMOMILLE No.3 イヴェール(5,800円)は小さなカップで約2杯分、大きめマグカップなら1杯分なので「マイポット」にもおすすめです。

この南部鉄器、最近はその使用感が見直されてフライパンや鍋を愛用する人が増えていますが、鉄瓶に関しては「昔のもの」「渋い旅館にあるもの」という印象が強いかも。でもじつは、日本文化やお茶に造詣の深いフランス人を中心に、欧州各国では南部鉄器のティーポットが支持を得ているのです。イタリアでも、昨年のミラノサローネでファッションブランド「ANTEPRIMA」がアンシャンテ・ジャポンとコラボした南部鉄器カラーポットを展示し好評を博しています。

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下地と上色の2層の着色による美しい発色。デザインに合わせて上に塗った色を部分的に拭き取ることで、凹凸の模様部分に下地の色が現れ、独特の風合いを生み出しています。約30工程にも及ぶ丁寧な手仕事の賜物です。

日本でなじみ深いのは伝統的な黒色の南部鉄器でしょう。もちろんあの渋い色合いは非常に魅力的ですが、欧州で人気のポットは紺色をはじめとするシックで美しい色。伝統的なフォルムをしっかり残しながらも、美しく彩色することでモダンかつ繊細なイメージが強調されています。

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南部鉄器の伝統的な柄であるアラレ模様を施したARARE No.3 シエル(5,800円)。小ぶりなこのサイズは出産の内祝いとして選ぶ方も多いとか。ミモザやローズなどカラーも豊富ですが、男の子の内祝いにはこのシエルが、女の子にはピンクが人気です。

「じつはこの美しい色のポットはヨーロッパや北米に向けた輸出専用でした」 そう話してくれたのは、このカラーポットを海外に、そして日本国内にも紹介しているアンシャンテ・ジャポンの代表・古川梨花さん。もともとはフランスで味わった紅茶のおいしさ、それを日常的に楽しむスタイルやお茶時間そのものの豊かさ、すばらしさにすっかり魅了されたという古川さんが、おいしい紅茶の味わい方を日本でもっと広めたいと一流の茶葉をフランスから輸入販売する一方、南部鉄器の製造元にかけあって日本国内でのオリジナル製品を企画・プロデュースしたのです。

古川さんの紅茶への想い!

「日本人はお茶をよく飲みますよね。でも紅茶の消費量は意外にも少ないんです。だからなのか、私自身、以前はとくにおいしい紅茶を飲んだことはありませんでした。紅茶とは全く関係のない理由で滞在していたフランスで、たまたま心からおいしいと思える紅茶に出会ったんです。その味はもちろんですが、気分や状況や相手に合わせて何種類もの紅茶を使い分け、何時間でもおしゃべりをする自然体の楽しみ方が本当にステキだなと思いました」

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フランスのおやつの時間は午後4時。その名を付けた「4時のお茶」(写真左)はルバーブ、苺、オレンジなどおいしい香りが詰まっています。右の「バラの紅茶」は香りも見た目もうっとりするような出来映え。奥の「冬の紅茶」はバニラ、キャラメル、カカオなどこっくりと奥深い甘やかな風味でこれまた本当においしいのです。ほかにも飲んでみたい紅茶がいっぱいなので、ぜひ こちら をチェックしてみて!

フランスの専門店で働いた後日本でもお茶のことを学び、知れば知るほど深い魅力にはまっていった古川さんですが、「日本で私がやるべきことは一部の詳しい人に向けた仕事ではなく、私が以前そうだったように、紅茶のことをよく知らない人がパッと香りをかぎ、すっと飲んで、しみじみおいしいと思えるような茶葉と、その楽しみ方を紹介すること」と思ったそう。そんな彼女が扱う茶葉は「フランスの紅茶業界に革命を起こした人」と称されるこの道30年のティー ブレンダー、ブリジットさんのフレーバーティーです。

フレーバーティーというと低品質の茶葉に人工の香料を付けたものという印象があるかもしれませんが、ブリジットさんの“革命”は全く別の考え方。ベースにとびきり質の良いスリランカの茶葉を使うことでまずはしっかりとしたおいしさを確保。香り付けは天然にこだわり、リンゴのフレーバーなら本物のリンゴが、ショコラなら本物のショコラが目の前にあるかのようなナチュラルな風味を生み出します。料理上手で食べることが大好きというブリジットさんらしく、紅茶の味がまず存分に楽しめて、天然の香りが絶妙なバランスで加味されている。飲んでおいしいのはもちろん、焼き菓子にとても合うのです。

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すっきりと縦に入ったラインと美しい彩色で洗練されたイメージのKIKU No.7 アジュール(9,800円)。約7〜8杯分のお茶が入る大きめサイズですが、欧米ではこのくらいが一般的な大きさです。ポットと同素材のポット敷きも人気。デザインや色をポットに合わせてもいいし、あえて別のカラーを合わせるのもステキ。もちろん鍋敷きとしても使えます。

そして、そのかぐわしいフレーバーティーを淹れるのにぴったりなのが南部鉄器。ポットと蓋の内側はホーロー加工されていて香りが残りにくいので、今日はこのフレーバー、明日はこっち、と香りを日々変えても気にならないのです。上質なフレーバーティーとステキなポット、それにおいしいケーキや焼き菓子があれば会話がはずみ、知らないうちに何時間も経っていることにびっくりするかも!

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FIATは、人々を魅了した往年の名車の魅力を受け継ぐモデルを世に送り出しています。写真は、2015年9月に発売された限定車「500 Vintage」。1957年に登場した「NUOVA 500」のデザイン要素を随所に盛り込み、レトロな雰囲気を演出した、遊び心あふれる1台です。

「『500(チンクエチェント)』 はとてもかわいらしいクルマですよね。おばあちゃんになっても似合う印象があります」と語ってくれた古川さん。このカラーポットも、若いうちに買って色を塗り直したりしながら、おじいちゃん、おばあちゃんになってもずっと使い続けられるもの。お誕生日やクリスマスに、茶葉と合わせてギフトにするのもおすすめ。毎日のお茶の時間が待ち遠しくなりそうですね。

南部鉄器カラーポット専門店 オ ドゥラ デ メール
フランス紅茶専門店 アンシャンテ

撮影 SHIge KIDOUE
取材・文 山根かおり
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