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FIAT Panda 4×4 ~旅心ふくらむワイルド系コンパクト~

数々の専用装備を搭載

Panda 4×4(フォーバイフォー)は、初代と2代目でも人気を博したPandaの4輪駆動モデル。高い機動性を誇るその人気コンパクトが現行モデルに初めて設定され、日本にやってきました。軽快感や取り回しに優れる5ナンバーサイズのボディに4輪駆動ならではの高い走破性がプラスされたことで、不整地や雪道など悪条件下でも頼もしい走りを発揮してくれます。

Panda 4×4で注目したいのは、走行性能だけでなく、内外装に数々の専用装備が与えられていること。外装はタフなイメージを際立たせる専用バンパーや、ボディ各部の樹脂製プロテクターによりワイルドな雰囲気が演出されています。街乗りだけでなく、大自然に旅立ちたくなる。そんなアクティブなイメージを醸し出しています。

ボディサイズは2輪駆動モデルのPanda Easyに比べ全長が30mm、全幅は25mm、全高は65mm拡大。それでも5ナンバーサイズにおさまっています。タイヤはベース車の185/55R15に対し175/65R15とハイトの高いものが選択されています。全高は1615mmありますので駐車場の制約を受ける可能性がありますが、それさえクリアになればクロスオーバー車独特の雰囲気と4輪駆動ならではの走りを手にすることができます。

高められた車高や樹脂製フェンダーアーチ、専用タイヤなどによりSUVの雰囲気が演出されている。

 

個性的な内装で快適な空間を!

内装は3タイプあるボディカラーにあわせた2トーンカラーが用意されています。今回試乗したタスカングリーンのボディ色のモデルは、シートがグリーン/サンドベージュとなり、ダッシュボードにもグリーンのアクセントがあしらわれています。専用のファブリックシートはサラリとした手触りで清潔感があり、好印象です。

運転席にはシートリフターが付いていて、体型にあったポジション調整が可能。レバーを引いて座面の高さを上げればSUVらしい見晴らしのよいポジションを取ることもできます。

後席は3名乗車が可能で、中央席にもヘッドレストと3点式のシートベルトが装備されています。キャビンはスクエアな形状なので頭上まわりに十分な空間があり、窮屈な思いをしないで済みそうです。

低速域から力強さを発揮

エンジンは85馬力を発生する875cc 2気筒ターボユニットの「TwinAir」を搭載し、トランスミッションは6速マニュアルトランスミッションが組み合わされています。

875ccの直列2気筒ターボエンジン「TwinAir」は、最高出力85ps、最大トルク145Nmを発生する。
燃費は15.5km/L(JC08モード)。

このパワートレインは、わずか1900回転という低回転で最大トルクを発揮する力強さが印象的。高速道路の合流など加速力が必要な場面でも、エンジンを高回転域まで回すとやや野太いサウンドとともに心地よく加速し、ワイルドなドライブフィールを楽しませてくれます。

悪路でタイヤが空転しないように走るには繊細なアクセルワークが要求されますが、Panda 4×4は、4輪駆動による恩恵も大きいですが、エンジンの力を滑らかに路面に伝える6速MTのおかげでわずかな操作も行いやすく、ゆっくりと路面を踏みしめながら走ることができました。低速から十分なトルクが得られるためエンストしづらく、久々にMT車に乗る人にとっても扱いやすい特性だと思います。

 

小さいけれども頼もしい

大きめの石がゴロゴロしている路面も走りましたが、このようなタイヤの接地状況が刻々と変化するような場所では電子式デファレンシャルロック「ELD」が役立ちます。

センターコンソールに備わる「ELD」スイッチ。タイヤの空転によるスタックを回避する効果があり、
さらなるトラクションを発揮できる。

シフトレバーの脇の「ELD」スイッチをONにすると、タイヤの空転を抑制する働きが強まり、他のタイヤに駆動力が伝わりやすくなります。実際、条件の悪い路面ではさらに前進できそうな手応えと安心感が得られます。もちろん過信は禁物ですが、このもう一歩先に進めそうな感覚、悪天候下で厳しい状況を切り抜けられる安心感は、Panda 4×4の大きな魅力だと思います。

Panda 4×4にはもうひとつ安心機能があります。それはFIAT初の衝突被害軽減ブレーキ「シティブレーキコントロール」。レーザーセンサーで前走車を捉え、追突のリスクを検知するとクルマが自動的にブレーキを作動させて衝突を回避または被害を軽減してくれる装備です。作動環境は時速30km未満に限られますが、これもイザという時にドライバーを助けてくれる心強い装備です。

街乗りがメインとなりがちなコンパクトカーですが、Panda 4×4はこれらの装備により、あらゆる路面を安心して走ることができます。まさに幅広いフィールドで活躍できる1台だと思いました。

 

文 藤島知子
撮影 菊池貴之