“ビート感がたまらない!” FIAT 500 TwinAirの魅力 2012.2.9
『低排気量のエンジンで軽量なボディを走らせる』という観点から、省エネルギー化と楽しい走りを実現させたモデルとして注目されているFIAT 500 TwinAir。
“TwinAir(ツインエア)”と呼ばれるこの2気筒エンジンは、排気量わずか875ccのインタークーラー付きターボで、十分なパワーを生み出すもの。最先端の高効率化技術がFIAT 500という親しみやすいモデルに採用されている点も見逃せません。
ところで、FIAT 500 TwinAirは次世代を担うエコなモデルとして注目されていますが、走りの愉しさを表現することに並々ならぬコダワリをもつFIATらしい一面があることをご存知でしょうか?
例えば、“2気筒エンジン”というコダワリ。
FIAT 500のデザインモチーフとされたのは、1957年に登場したNUOVA 500と呼ばれるモデル。その小さなボディに合わせて新設計されたエンジンは車体後方に搭載されるもので、直列2気筒のエンジンでした。
燃費性能にも優れ、愛らしいスタイルをもつ500はイタリア中を埋め尽くすほどの人気を得て、1975年まで生産されたロングセラーモデル。大衆車のスタンダードとなったことでも知られていますが、小さいボディで精一杯走る走行感覚は、多くのファンを虜にしてきました。
現在、国内外のコンパクトカーは環境性能をアップさせるためにエンジンの排気量を小さくしていく“ダウンサイジング化”が進みつつあります。4気筒や3気筒エンジンが主流であるなかで、500に搭載された2気筒エンジンは大胆かつ革新的な選択といえるでしょう。
排気量が少ないと聞くとパンチに欠けた印象を受けるかもしれませんが、500 TwinAirでドライブを体験されたみなさんから聞こえてくるのは、
「2気筒エンジンが奏でるビート感がたまらない!」
という意外な言葉。
静粛性やドライバーが受けるストレスを掛けないことに力を注いでいるクルマが多い中で、500 TwinAirは昔ながらの懐かしいサウンドや乗り味を表現しているのがとってもユニーク。単に先進性を主張するモデルではないところを、むしろ新鮮に感じる方が多いようです。
500 TwinAirは、そうした走りを実現する上で、ダウンサイジングコンセプトを極限まで突き詰めた最新技術が採用されただけでなく、その個性的なエンジンサウンドを ”聞かせる音” とするために、余計なバイブレーションや耳障りなノイズを取り除くことに力を注いで設計されています。
500 TwinAirに取り入れられた ”乗り手をワクワクさせる” FIATらしい粋な計らいは、これまでFIAT 500に搭載されてきた1.2L、1.4Lエンジンともまた違った、オリジナリティ溢れるキャラクターを与えているのです。

藤島知子(モータージャーナリスト)
幼い頃からのクルマ好きが高じて、スーパー耐久のレースクイーンを経験。その一年後、サーキット走行はズブの素人だったにもかかわらず、ひょんなことから軽自動車の公認レースに参戦することになる。以来、レースの素晴らしさにどっぷりハマり、現在は自動車雑誌やWeb媒体で執筆活動する傍ら、箱車にフォーミュラカーにと、ジャンルを問わずさまざまなレースに参戦している。















