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FIATで行きたい!おいしいイタリア菓子とエスプレッソが楽しめる藤田統三シェフの新店「ラトリエ モトゾー」

青山のイタリア菓子専門店「ソル・レヴァンテ」が惜しまれつつ閉店して2年5ヵ月、シェフを務めていた藤田統三さんの新店がついに誕生! 池尻大橋から徒歩3分、目黒川沿いの住宅街に建つその店には、藤田さんのお菓子を待ち望んだファンや地元の家族連れなどが日々詰めかけ、楽しそうな時間が流れています。

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2016年8月半ばにオープンした「L’atelier MOTOZO(ラトリエ モトゾー)」。焼き菓子や生菓子が美しく並び、KIMBOのカッフェと一緒に味わえるテーブル席やバンコ(カウンター)も備えた本格的なパスティッチェリアです。イタリアのバールやパスティッチェリアに精通し、藤田さんとも親交のあるバリスタ中川直也さんとさっそくお店にうかがいました。

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中川さんは大好物というスフォリアテッラを、藤田さんは自信作のひとつ、カーヴォロを手ににっこり。カーヴォロ(イタリア語でキャベツ)は、パイ、サブレ、シューのサクサク3層構造にカスタードをたっぷり使ったシュークリームです。

味わいも見た目も最上級 目を奪われるショーケース

中川さんいわく「藤田さんのお菓子は最上級。イタリアの名店で味わうのと同レベルのおいしさですし、見た目の美しさは本国以上」と絶賛。確かにショーケースでキラキラ輝くケーキは、目を奪われるキレイさです。味に関しても「何を食べてもおいしいのでぜひお店へ」とのこと。

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「お菓子とエスプレッソの両方がおいしい店は貴重」と中川さんも強力にプッシュしています。

イタリア菓子というと、“焼きっぱなしの茶色いもの”というイメージがあるかもしれませんが、ここではそんな先入観が見事に裏切られます。「僕自身もイタリア菓子の世界に足を踏み入れるまでは同じような印象でした。序列をつけるなら頂点に君臨するのがフランス菓子、その次に和菓子、イタリアはその次…という具合でした」と藤田さん。ところがイタリアのあるお店との出逢いが藤田さんの価値観を完全に変えることになったのです。

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日本のイタリア菓子界を牽引するひとり、藤田統三シェフ。フランス菓子からキャリアをスタートさせ、「大阪人なので粉モンが好きで(笑)」とイタリア料理に転向。若手の実力派として注目を集める。その後イタリアに渡った際にお菓子の魅力に開眼。日本でその魅力や文化の発信に尽力している。

イタリア菓子へのイメージを変えた「Buosi」との出逢い

イタリア菓子に対するイメージを一変させ、藤田さんのその後の人生までを変えることになったのは、知人に連れて行ってもらったというヴァレーゼのBuosi。「チョコレートのコンテストで多数の優勝経験もある有名なパスティッチェリアです。まず、ショーケースに並んだお菓子の美しさが衝撃的でした。食べてみると旨みと深みがあり、本当に感動しちゃって。あの店が、僕が今ここで作っているお菓子の原点。あそこに行かなければイタリア菓子の世界にも入っていませんでしたね」ときっぱり。

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エスプレッソと一緒につまみたいミニサイズのケーキ(250円から)。どれも抜群の完成度です。手土産にもおすすめ。

厨房が大きくて立派だったというBuosiでは、藤田さんは「家もクルマも奥さんの仕事も用意するから」とひとつの部門を任せられ“家族のような関係”を築きつつ修業を積むことに。一年という短い期間でしたが、そこで藤田さんはパティシエとシェフの経験を生かし、さらに「イタリアは休憩がやたら長いので、もったいないからといろいろ試作させてもらいました」と文字通り休む時間も惜しんで菓子作りに没頭。現在へ続く道を切り拓いたのです。

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ラム酒がしっかり効いたババアルラム(420円)。お酒と料理を楽しんだあとのデザートにもおすすめの大人な味。「残ったラムシロップにエスプレッソをかけて“カッフェコレット”にすると、余さず楽しめますよ」と藤田さん。

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日本でもおなじみのティラミス(600円)。「もとは貴族のお菓子で、サヴォイア家のために考案されたサヴォイアルディというスポンジ、マスカルポーネ、エスプレッソ、マルサラ酒の4つを使うのが伝統」なのだとか。

パスタ(小麦粉)のおいしさを引き出すのがイタリア菓子

パスティッチェリア(=菓子屋)、パスティッチェーレ(=菓子職人)は、いずれもパスタ(=小麦粉)から派生した言葉。「粉のおいしさをいかに引き出していくかがイタリア菓子の真髄。パスタもピッツァもそうですが、粉を練って塩で味を決めていきます。うちの焼き菓子には、生地に塩味を付けたものが多いです。それが旨味を引き出すんです。もうひとつ、フランス菓子はとにかくバターをたっぷり使いますよね。イタリア菓子はバターよりラード。酸化がバターより遅いので、イタリア菓子は冷めて時間が経ってもなおおいしいのです」

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南イタリアのお菓子カンノーロに似ていますが、こちらは北イタリアのカンノンチーニ。「カンノーロは揚げた生地にリコッタクリーム、カンノンチーニはパイ生地にカスタード。冷めてもおいしいし、コーヒーのお供にもぴったり」。1個100円と、お値段もお手頃。

「たとえばフィナンシェなどはバターたっぷりで一口かじっただけで“おいしい!”と感じますが、何個も食べられるものではないですよね? イタリア菓子はひとつ食べると、“うん、おいしい”。それで食べ終わると、“あれ、もう1個いける”“もう1個!”と、しみじみ噛みしめながら何個でも食べたくなる味だと思います」

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藤田さんはイタリア本国から功績を認められ、ソル・レヴァンテ時代に「イタリアホスピタリティ国際認証マーク・MOI」を授与されました。これは、本国と同様の質の高いサービスと料理を提供していると認められた場合にのみ送られる権威ある認証で、日本のパスティッチェリアでは初の快挙です。

古典の文献も研究し、歴史や伝統をベースにしたイタリア菓子を製作。書籍やセミナーなどで情報発信も行っている藤田さん。だからこそ、お菓子をめぐる話には説得力があり、どれもおいしいのです。「なるほど、イタリアの文化と歴史ってすばらしいな」と改めて感心させられます。

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イタリア版モンブラン、モンテビアンコ(540円)は、クリームがぎっしり。「新店を始める前に“これは!”という生クリームに出会ったので、それに合わせて栗のクリームも変えました。ソル・レヴァンテ時代とはまた違った味を体験していただきたいです」

パーフェクトなイタリア菓子に欠かせないのは、エスプレッソ!

藤田さんは、ラトリエ モトゾーには「バンコ(カウンター)のスペースとおいしいエスプレッソが不可欠」と考えました。そこで選んだのがKIMBOの豆。そして、バリスタ界の第一人者・中川さんの指導を受けながら、おいしいエスプレッソを提供できる店を追求したのです。

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イタリアで料理人として修業を積み、ラトリエ モトゾーで菓子作りやバリスタを務める前田さん。この日も中川さんからの直接指導を受け、エスプレッソの淹れ方にもさらに磨きをかけていました。

ラトリエ モトゾーでは、藤田さんのもうひとつの得意分野であるジェラートも近々提供をスタートする予定。さらに、「いずれ、お酒も出しますよ。お菓子とアルコールって組み合わせによっては、ものすごく合うんです」とさらなる夢も語ってくださいました。ますます楽しみなラトリエ モトゾー、お菓子もエスプレッソも間違いなく本格派なので、ぜひ愛車と一緒に訪れてイタリア気分を味わってみてください!

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L’atelier MOTOZO ラトリエ モトゾー
東京都目黒区東山3-1-4
03-6451-2389
10:30 〜19:00、月曜定休

※店舗に駐車場はありません。車でお越しの際は付近のコインパーキングなどをご利用ください。 店内にはカフェスペース、バーカウンターがありお菓子とドリンクをゆっくり楽しめるので、ドライブの合間の休憩スポットとしてもおすすめです!

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撮影 SHIge KIDOUE
取材・文 山根かおり
matricaria