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「サンタ・マリア・ノヴェッラ」世界最古の薬局で香りの癒しを。

自然には人を癒す力があります。ハーブティーを飲んだり、植物の香りに包まれたりすることで、精神は落ち着き、抱えていた痛みもやわらぐ。それどころか、いい香りに満たされるだけで気持ちが豊かになっていくことさえ実感できます。香りによる癒し。その心豊かな生活習慣を創り上げ、現代に伝え続けてくれているのが、世界最古の薬局・Santa Maria Novella(サンタ・マリア・ノヴェッラ)です。

その長い歴史が幕を開けたのは1221年。後にサンタ・マリア・ノヴェッラ教会へと発展するフィレンツェの小さな修道院 Santa Maria Fra Le Vigne(サンタ・マリア・フラ・レ・ヴィニェ/意味は、ぶどう畑の中の聖母マリア)で、ドミニコ修道会の修道僧が自ら栽培した草花を使って薬剤・軟膏・鎮痛剤を調合したことに始まります。その技術は人々の認めるところとなり、1612年には正式に「薬局」として認められ、メディチ家のトスカーナ大公から「王室御用達製錬所」の称号も受けました。今年2012年はそこから数えてちょうど400年。記念すべき年に当たるのです。

高品質な「香りの癒し」を!

天然栽培の草花を用いて、手間と時間を惜しまず、高品質な「香りの癒し」を創り上げる中で、サンタ・マリア・ノヴェッラはまさに「歴史的名品」を生み出しています。そのひとつが、オーデコロンの原点となった高貴な香り「王妃の水(アックア・デッラ・レジーナ)」。16世紀、フランス王家のアンリ2世に嫁ぐカテリーナ・ディ・メディチのために調合されたという名香です。「王妃の水」は現在でも「サンタ・マリア・ノヴェッラ」というブランド名を冠したオーデコロンとして販売され、時代を超えて多くの人々に愛され続けています。


僧侶たちが人々を癒すために作り始めたという由来を今なお色濃く反映する「ハーブウォーター」も、伝統あるアイテムとして有名です。とくに、現存する最古のレシピを忠実に再現した「ローズウォーター」は、ふんわり広がるバラの高貴な香りといい、軽やかな使用感といい、幅広いシーンで使える逸品。レシピが作られた当時(なんと、1381年!)は、これでワインを薄めて飲み薬にしたり、錠剤を飲む際の水代わりにしたり、「癒しの香り」として親しまれたといいます。



サンタ・マリア・ノヴェッラの香りは「癒しの芸術」ともいわれます。ハーブの力で物理的に人を癒すだけでなく、香りで心地よくリフレッシュさせ、さらには容器のデザインまで完璧。たとえば「バスオイル」ひとつを取ってみても、「ぜひ手元に置いておきたい!」と思わせるかわいらしさです。お湯にすっとなじみ、肌に潤いと柔軟性を与えてくれる使用感、香りのクオリティももちろん文句なし。入浴後も心地よい香りが楽しめて、バスタイムが楽しみになるほどです。

昔ながらの製法で作られる石鹸も、根強い人気を誇る定番のひとつ。配合成分を落ち着かせるため、自然環境で数ヶ月じっくりと寝かせ、模様付けやカッティング、包装まですべて丁寧な手作業で行われます。箱のデザインもすばらしく、贈り物としても人気があります。

男性から子どもまで「香りの癒し」を!

サンタ・マリア・ノヴェッラが癒してくれるのは、女性だけではありません。男性や子どもにも目を向け、それぞれのリクエストに応えるべく、ヘアケア、マウスケア、シェービングなど、そのラインナップはじつに多種多様。日々の生活に香りと彩りに満ちた癒しの空間を演出する「ルームアロマ・プロダクツ」にも力を注いでいます。

たとえば、フィレンツェの丘に咲き乱れる草花(ローズマリーやラベンダー、バラの蕾など)や植物の実、樹脂といった天然素材を材料に、伝統的な製法で作られるポプリ。一般的なポプリは、乾燥させた植物にオイルやスパイスで香り付けをするため比較的短期間でできますが、サンタ・マリア・ノヴェッラでは3ヶ月もの月日をかけるそう。テラコッタ壺の中に摘みたての植物を入れてオイル漬けにし、密閉してじっくり熟成させたその香りは、スパイシーかつエレガント。上品なのに存在感があり、世界中で愛されています。

ポプリの使い方は自由自在です。たとえば上の写真のように、素敵なポプリホルダー(これもサンタ・マリア・ノヴェッラの商品)に入れてアクセサリーや部屋のアクセントにしてもいいし、シルクのサシェにポプリを詰めた製品を買って、枕の下、クローゼット、車の中などに置くのもおすすめ。ドライフラワーから作られたポプリと違い、香りの持続も長く、3ヶ月〜半年以上は香っているそうです。


天然栽培の草花や天然油脂など常に最高品質の原料を使うこと。効果・効能を最大限に引き出すべく、伝統的な製法を徹底的に守ること。現代的な品質管理で変わらないクオリティを保つこと。サンタ・マリア・ノヴェッラは、そうした揺るぎない姿勢をかたくななまでに貫いています。それもひとえに、使う人を喜ばせ、健康にしたいという、創業当時の意識を今も変わらず持ち続けているからに他なりません。

最高品質の香りを日本で!

ここ日本にも、各地にショップがあります。写真は、銀座店。店内に一歩足を踏み入れると、上品なローズの香りに包まれ、思わず「あぁ、いい匂い」とつぶやいてしまいます。「薬局」である本店と同様の販売方法を取っていて、対面方式でスタッフに相談しながら、買い物を楽しめるようになっています。自分用に買っていく人はもちろん、恋人や友達への贈り物にふさわしい商品を探しに来るお客さんも多いそう。肌の悩みや好みの香りなどを相談しながら、キメの細かいアドバイスが受けられると評判です。

銀座店のすぐそばには、ハーブの薬効や香りの効能を生かしたイタリアのトスカーナ料理を提供するリストランテ「ジャッジョーロ銀座」や、サンタ・マリア・ノヴェッラのハーブティーなどが味わえるサロン「ジャッジョーロ ハーブハウス」もあるので、こちらもおすすめ。ジャッジョーロ銀座の名物である15種類のハーブサラダや、本格的な味わいのカルボナーラなど、ランチでも楽しめる絶品メニューがいろいろあるので、ぜひ足を運んでみてください。

さて、サンタ・マリア・ノヴェッラは日本とのつながりも強く、1年前の東日本大震災直後には、フィレンツェ本店の前に日本の国旗を掲げ、募金活動もしてくださったといいます。また、フィレンツェと京都は姉妹都市の関係にあり、お香の老舗・松栄堂とコラボレーションしてオリジナルのお香も扱っています。4月1日には、京都・祇園にもショップがオープン(現在はプレオープン中)。築100年以上の京町屋を改装したリストランテ内に併設されていて、京都らしい情緒ある雰囲気の中で、サンタ・マリア・ノヴェッラの製品を手にすることができます。こちらもあわせておすすめです。

サンタ・マリア・ノヴェッラ銀座
東京都中央区銀座6-12-13 1F 03-3572-2694
サンタ・マリア・ノヴェッラ・ティサネリーア京都
京都市中京区東洞院通四条上ル 075-254-8691(リストランテは075-254-8692)

Santa Maria Novellaフィレンツェ本店 ※日本語も準備中
Via della Scala 16 – Firenze Italy
Santa Maria Novella駅(SMN駅)のすぐ近くですが、いわゆるメインストリートやメイン広場とは離れた場所にあるので入り口を注意深く探してみてください。内部は広くて薬局博物館のよう。美しい中庭や昔の薬草調合室、礼拝堂などを見て回ることもできます。

撮影 SHIge KIDOUE
取材・文 山根かおり
matricaria