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FIAT 500Xで雪道へ! 雪上性能を試しました

仲間や家族とさまざまなアクティビティを楽しめる、ゆとりの居住空間と4×4モデルの設定で注目を集める「500(チンクエチェント)X」。今回はその雪上性能を試すため、「500X Cross Plus」で長野県信濃町へ向かいました。

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普段は通勤や買い物の足として、休日は友人や家族を連れてアクティブに趣味を楽しむ。そんな使い方にピッタリなコンパクトクロスオーバーの「500X」。イタリア車ならではの個性的なデザインと、5名乗車が可能な実用性を全モデルで確保したうえで、駆動方式はカジュアルに乗れる前輪駆動モデルと、より高い機動力を発揮する4×4モデルの設定があります。

今回は、4×4モデル「500X Cross Plus」にスタッドレスタイヤを装着した車両で、新潟との県境に近い長野県は信濃町を目指しました。私が住む横浜エリアは、年に雪が積もるのはせいぜい数回程度なので、「500X」が実際に雪道でどんな性能を発揮してくれるのか楽しみです。

160223_Fiat_02装着したスタッドレスタイヤは、ピレリが日本向けに開発した「ICE ASIMMETRICO」(225/45R18)。市街地から積雪の多い地域での使用を考慮し、氷上でのトラクションおよびブレーキング性能を追求した冬タイヤです。

都心から目的地までは、中央道から長野自動車道を経由し、上信越道を北上していくルートを選びました。その日は関東・中部地方は晴天で、道のりの9割以上は乾燥路の走行となりました。「500X Cross Plus」の高速道路での乗り心地は快適。サスペンションがしなやかに路面を捉えてくれるのでご機嫌でドライブできます。シートのつくりが良く、長時間の着座でもほとんど疲れませんでした。

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1.4リッターターボエンジンは、170psを生み出すだけあって、大人3名+荷物を積載した今回のドライブでも力強さは十分。エンジン回転数が高まるに連れ心地良い音色を奏で、ドライバーの気分を盛り上げてくれます。トランスミッションはこのクラスとしては珍しく9速ATが組み合わされています。交通状況に応じて適切なギアを選んでくれるため周囲の交通の流れに乗りやすく、空いた道路をゆったり流す場面では低回転を維持して巡航できます。

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いざ、雪道へ! 雪上性能を検証!

上信越道で長野と新潟の県境に近づくと、トンネルを抜けた途端、あたり一面が雪景色に。空を舞うぼたん雪はみるみるうちに路面を覆い、どんどん厚みを増していきます。一般道に降りてからはクルマの往来が少なく、道路にたくさんの雪が積もっていました。普通のクルマではちょっと運転が不安になるほどです。

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大通りから1本道を外れると、ご覧の状態。まだ他のクルマが踏み入れていない新雪を踏みしめながら進んでいきます。

突然の路面の変化で心の準備が追いつかないほどでしたが、「500X」は新雪を踏みしめながらグイグイ進んでいきます。地上高の低いクルマだと、たとえスタッドレスタイヤを装着していても、坂道や雪深い場所での発進で立ち往生してしまうことがありますが、地上高を十分に広くとり、またSUVとしての機能性もしっかりと確保した車体形状(アプローチアングルは約21度、デパーチャーアングルは約30度)は、その頼もしい雰囲気が示す通り、深いわだちや起伏がある路面でも、車体の下回りをほとんど干渉することなく進むことができます。

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電子デバイスで雪道走行も安心!

標準装備されている電子デバイスも雪道走行では心強い味方です。カーブでタイヤが滑って姿勢を乱しそうになったとき、即座にESPが4輪を制御して安定した姿勢をキープしてくれます。動作はスムーズで、さり気なく安全に導いてくれるところに好感が持てました。さらに「500X」には、路面状況に応じて走行モードを切り替えられる「ドライブムードセレクター」が備わっています。これはエンジンやAWDシステム、ステアリングの設定を、ダイヤル操作により路面状況に最適な状態に設定できるというものです。

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ドライブムードセレクターは、「Auto」「Sport」「Traction」の3モードから選択可能。設定内容はメーター内のディスプレイに表示されます。

今回のドライブでは、ほとんどを通常走行時と同じ「Auto」モードで走りました。街乗りから高速道路を巡航するようなシーンでは基本的に前輪駆動として走行し、滑りやすい路面ではクルマが自動的に後輪に駆動力を分配して安定性を高めてくれます。クルマ任せで適切な制御を行ってくれるので、雪道だからといってモードの切り替えをしなくても問題ありません。ちなみに「Auto」モードではハンドルは軽い力で操舵できる設定となるため、リラックスしてドライブできます。

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今回、交通量のある街道から脇道に逸れたり、ワインディングロードを走ったりと色々なところを走行しましたが、あらゆる路面状況下で安定しているため、距離を重ねるにつれ、クルマへの信頼感が増してきました。除雪で路肩に積み上げられた雪壁で道幅が狭くなっている場面もありましたが、「500X」は車体がコンパクトであることと、狙ったラインからズレることなく走れるため、対向車とのすれ違いでも余計なプレッシャーを感じることはありませんでした。

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雪道だと狭い道の走行は余計に気を遣うところ。「500X」は取り回しのよいボディサイズで、神経をすり減らすことなく走行できます。

気持ちに余裕が出てきたところでドライブムードセレクターの他のモードも試してみました。「Sport」は、その名の通りスポーティな設定に切り替わり、ビビッドな走りをしたい時に最適です。モードを切り替えるとエンジンは高回転までよく回り、パワフルになった気分。クルマを操っている感覚が高まります。滑りやすい路面でもクルマが思い通りに反応してくれて楽しい! と思えるほどでした。

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雪上でのコーナリングも、車高の高さを意識することなく操る楽しさが得られました。

「Traction」モードは、抵抗のある路面など、力強い推進力が必要な場面で効果を発揮してくれます。取扱説明書によれば、トランスミッションは低いギアを選び、エンジン回転が高めの状態を維持するとのこと。低いギアで走るぶん、タイヤが路面を蹴り出す力が増す印象です。

160223_Fiat_11このモードは基本的には悪路を走行するためのもので、雪道走行であれば「Auto」の方がむしろスムーズに走れますが、それでも下り坂でカーブが連続するワインディングロードではこのモードが効果を発揮しました。滑りやすい下りのカーブでは、しっかりエンジンブレーキが掛かります。メーター中央の表示で4輪のトルク配分を確認すると、後輪には必要に応じて最大で50%のトルクを配分している様子。しっかりとした接地感が得られ、安心感に結びつきました。

4×4システムの前後駆動力配分状況は、メーター内のディスプレイでリアルタイムに確認できます。前輪駆動を基本に、状況に応じて駆動力を最大50%まで後輪へ伝えてくれます。

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高い雪上性能で快適な雪道走行を!

振り返れば、去年の冬は前輪駆動モデルの「500」で雪道を走りました。思いのほか元気良く走ってくれましたが、急な登り坂や雪深い路面は、注意して避けるように心掛けました。その点、地上高が高い「500X」は、そうした“警戒心”を持つことなく、どんどん突き進んでいけそうな頼もしさがあります。活動範囲は広がりますし、そうした冒険心を満たしてくれるところに、このクルマならではの魅力があるように感じました。

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帰りの道中でも、安定した走りと自然なハンドリングを堪能できました。最近のスタッドレスタイヤは高速道路でも高い安定性を確保してくれますが、今回のように長距離移動を余裕で走り切ることができたのは、基本性能がしっかりしたクルマの貢献も大きかったと思います。

取り回しのよいサイズでありながら、本格的な走破性と優れた居住性を兼ね備えた「500X Cross Plus」。日常は街でスタイリッシュに乗りこなし、休日は色々な体験をしたいという人にとって、心強いパートナーになってくれそうです。

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撮影 荒川正幸
文 藤島知子

iwlym

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